「許嫁なんて関係ない」

// 作者:いなばー
// 制作日:2018/7/26
// 容量 71kB
// 制作時間 21h


// 30文字×3行

//scene1
//背景:汎用空
//背景:通学路

@
今朝もいた

//CG:佑治を待つ芳野
    (佑治を待つ芳野。朝日を浴びた美しい立ち姿)
@
長い黒髪が朝日に照らされている。
すっと背筋の伸びた立ち姿

@
いつまでも眺めていたい

@
……そんなこと、本人には言わないが

@芳野
「あ、ゆーちゃん!」

//背景:通学路
//立ち絵:芳野・制服

@芳野
「おはよう、ゆーちゃん。
 今日もいい天気だね」

@佑治
「おはようございます、芳野先輩」

@佑治
「その、ゆーちゃんってのはやめてくださいって
 前から言ってますよね」

@芳野
「ゆーちゃんはゆーちゃんだもの。
 今さら変えたくないよ。
 おはよう、はるっち」

//立ち絵:晴・制服

@晴
「おはよ、よしのん。
 今日もキレーだよっ」

@芳野
「ふふ……ありがとう。
 お世辞でもうれしいよ」

@晴
「お世辞じゃないって。
 お兄もさ、ちゃんと言わないとダメだよ、こういうの」

@佑治
「うるさいって。
 言えるか、そんなこと」

@佑治
「それより早く行きましょう。のんびりしてたら遅刻する」

@晴
「よく言うよ!
 起きるのが遅いお兄のせいなのに!」

@芳野
「そうそう、電話しても二度寝だもんね」

@晴
「あたしが叩き起こしてやっとだよ。
 あのさ、毎朝待ってくれてるよしのんに悪いと思わないの?」

@佑治
「悪いと思ってるよ。
 思ってるから、先に行ってくれって言ってるんだ」

@佑治
「待たないでいいんですよ、芳野先輩。
 何回も言ってますけど」

@芳野
「ええ~、さみしいこと言うなぁ。
 毎朝ゆーちゃんと登校するのが楽しみなのに」

@晴
「ホントはお兄も楽しみなんだよ?
 前によしのんがいなかった時、すっごいしょげてたもん」

@芳野
「風邪引いちゃった時?」

@晴
「そうそう、学校放ったらかして看病しにいくって
 聞かなかったんだから」

@佑治
「そんなこと言ってねぇ!」

//SE:バシッ!(カバンをぶつける音)

@晴
「イテッ!」

@佑治
「あれだって、前の日に雨なのに俺達待ってたからですよね?」

@佑治
「ああいうことがあるから、
 待ってないでくださいって言ってるんです。
 今日だって、日差しが強いのに……」

@芳野
「ふふ……優しいね、ゆーちゃん」

@佑治
「いや、そうじゃなくて……
 あー……先代に怒られるからですよ。先代に」

@晴
「だったら早く起きなよ。
 それで全部解決だ!」

@芳野
「仕方ないよ。
 毎日夜遅くまで勉強頑張ってくれてるんだから」

@佑治
「先代がうるさいですからね
 言うこと聞かないと、日本刀で真っ二つですよ」

@芳野
「うんうん、そうだね」

@晴
「よしのん、うれしそうだ。
 そりゃそうか、お兄がそんなに頑張るのは~」

@晴
「全部、よしのんのためだもんね♪」

@芳野
「えへへへ~」

@佑治
「違う違う、全部俺のためだ。
 俺の将来のための勉強だから」

@晴
「全然違わないでしょ?
 だって……」

@晴
「お兄はよしのんと結婚するんだから
 ねぇ、よしのん?」

@芳野
「うん。
 生まれた時からそう決まってるの。
 ねぇ、ゆーちゃん?」

@佑治
「その話はいいですから。
 ほら、信号変わる前に渡りますよ」

@芳野
「ぶぅ~、はぐらかされた」

@晴
「でも、否定もしないんだよ、お兄は♪」

@佑治
「うるせぇ!」

//SE:バシッ!(カバンをぶつける音)

@晴
「いたっ!
 カバンで八つ当たりしないでよね?」

@芳野
「ほーら、兄妹でケンカしないで?」

@晴
「でも、よしのんも悪いんだよ?」

@芳野
「え、いきなり私に飛び火?」

@晴
「よしのんには大層ご立派な武器があるんだから、
 それでお兄をメロメロにしなくちゃ」

@佑治
「ご立派な武器ってなんだよ?」

@晴
「これだっ!」

//SE:ムニュ(胸に触れた音。コミカル)

@芳野
「ひゃんっ!
 へ、ヘンなとこ突っつかないでよっ」

@晴
「柔らけぇ……
 信じらんないくらい柔らかいよ、お兄?」

@佑治
「おまえなぁ……」

@晴
「よしのんはこの武器をフル活用すべきなんですよ。
 分かってる?」

@芳野
「分かってません?」

@晴
「よしのん、頼むよ……いろいろあるでしょ?」

@晴
「例えばこうして歩きながら、
 お兄の腕に絡み付いたりするわけですよ。
 その強力な破壊兵器をぎゅーっと押し付けちゃうのです」

@芳野
「ぎゅーっと……?」

@佑治
「晴、お前な……何考えてるんだよ……」

@芳野
「無理無理無理!
 ぎゅーっとなんて無理だよ!」

@晴
「そんなに露骨に拒否しなくても。
 お兄、傷ついちゃったよ?」

@佑治
「傷ついてはいない」

@晴
「でもがっかりはした」

@芳野
「ご、ごめん……ゆーちゃん……
 ご期待に沿えなくて……」

@佑治
「いやいや、ご期待なんてしてませんから」

@芳野
「でも……そんな……はしたないっていうか……
 恥ずかしいっていうか……」

@佑治
「いや、だからもういいですから!」

@芳野
「でも……ゆーちゃんがどーしても望むんだったら……
 私、なんとか頑張って……」

@佑治
「よしのん!」

@芳野
「は、はいっ!」

@佑治
「このバカ妹の言うことなんて真に受けないでください。
 芳野先輩の胸なんて興味ないですから」

@芳野
「そ、そうなんだ……
 だよね……こんなやたら大きい脂肪の塊なんて……」

@晴
「あ~あ、ウソついてよしのん傷付けた~」

@佑治
「あーもー! なんて言えばいいんだよ!」

@晴
「正直に言えばいいんだよ。
 俺は巨乳が好きだ!
 持ってるエロマンガも全部巨乳ものだ!って」

@芳野
「え、エロマンガ……!?」

@佑治
「ち、違います!
 晴の奴、出任せ言ってるだけですから!」

@晴
「ええ~? でも、なんとか経済学の本の後ろに……」

@佑治
「うるさい、黙ってろっ!」

@芳野
「巨乳もののエロマンガ……」

@佑治
「信じないでくださいよ? 頼みますから」

@芳野
「……」

@佑治
「芳野先輩?」

@芳野
「もう~、はるっちったら、冗談ばっかりなんだから~」

@晴
「冗談? いやいや」

@芳野
「ゆーちゃんがそんな汚らわしいもの持ってるわけないでしょ?
 ねぇ、ゆーちゃん?」

@佑治
「ええ、持ってませんよ。そんな……汚らわしいもの……は」

@芳野
「ゆーちゃんはそんな悪い子じゃないんだから。
 冗談にしても酷すぎるよ、はるっち」

@晴
「ええ~?
 現実見ようよ、よしの~ん」

@佑治
「助かった……のか……?」

@芳野
「ほらほら、もう学校だよ。
 今日もみんなで勉強頑張ろう!」



//scene2
//背景:汎用空
//背景:学園外観
//背景:裏庭

@佑治
「やっと昼休み。
 くぁ……眠い……」

@佑治
「ん? 芳野先輩……何やってんだ?」

//立ち絵:芳野・制服。小さめに表示。

@男子
「渋崎芳野さん!」

@芳野
「は、はいっ」

@男子
「前から好きでした!
 つ……付き合ってください!」

@芳野
「ごめんなさいっ!
 私、その……許嫁がいるんです!」

@男子
「許嫁……」

@芳野
「本当にごめんなさいっ!」

@
俺はその男子が裏庭から立ち去るまで、
木の陰にずっと隠れていた。
なんで俺がこんな真似を……

@佑治
「こんちは、芳野先輩」

//立ち絵:芳野・制服。通常の大きさで表示。

@芳野
「あ、来てくれた!
 あ……さっきの見てた……?」

@佑治
「さっきって?」

@芳野
「ううん、なんでもない。
 それよりお弁当にしよう? こっちに来て?」

@佑治
「はい。
 毎日悪いですね」

@芳野
「ううん、好きで作ってるから。
 今日もゆーちゃんとお弁当だーってウキウキしながら作るの」

@芳野
「学校でも、お昼休みはふたりっきりだもんね。
 はるっちも冷やかしながら気を使ってくれて」

@佑治
「本当、楽しそうですね」

@芳野
「……やっぱり嫌かな? こういうの」

@佑治
「や、そうじゃないです。
 俺もまぁ……楽しみですし、芳野先輩の弁当」

@芳野
「なら……いいんだけど。
 じゃあ、どうぞ。
 今日はかぼちゃの煮物ですっ!」

@佑治
「美味しそうですね。
 遠慮なくいただきます」

@芳野
「ん~、やっぱりそれ~」

@佑治
「え、どれ?」

@芳野
「ふたりっきりの時は敬語やめようよ。
 それで、昔みたいによしのんって呼んでほしいな」

@佑治
「先輩は先輩ですから。
 敬語を使わないと」

@芳野
「壁を感じるなぁ。
 ゆーちゃんは私の前に壁を築いてる」

@芳野
「ええ~い!
 そんな壁、木っ端微塵に砕いてやります!」

@佑治
「な、何する気です?」

@芳野
「あ~ん、てしてあげる。
 甘々なムードで壁なんて溶かしちゃう」

@佑治
「砕くんじゃなかったんですか?
 いや、そうじゃなくて……」

@芳野
「はい、ゆーちゃん。
 甘~い甘~い、かぼちゃですよ~」

@佑治
「やめましょうって、そんな小っ恥ずかしいの」

@芳野
「はい、あ~ん」

@佑治
「はぁ……分かりましたよ。
 どうぞ、好きにしてください」

@芳野
「わーい。
 じゃあ、あ~ん……あ~……」

@佑治
「あれ?
 どうしたんです、芳野先輩?」

@芳野
「ご、ごめん……これ、すっごく恥ずかしい……」

@佑治
「だったら最初からしないでください。
 まったく、これだからよしのんは……」

@芳野
「あ、よしのんって言ってくれた!」

@佑治
「気のせいでしょ?
 もう食べていいですか、弁当?」

@芳野
「む~、どうぞ召し上がれ」

@佑治
「お、美味い。
 やっぱり料理上手ですね、芳野先輩」

@芳野
「ホント?
 えへへ……頑張ったかいがあるなぁ」

@佑治
「でも、毎日いいんですかね?
 俺は何もしてないのに」

@芳野
「何もしてないっていうか……
 私とお弁当食べてくれてるじゃない」

@芳野
「こうしてふたりっきりで過ごす時間。
 大事にしたいんだ、私」

@佑治
「そう、なんですね」

@芳野
「いつか私達は結婚して、ずっと一緒に過ごすよね?
 それでも、今の毎日は大切なの」

@芳野
「ふたりで振り返ったりするんだ。
 あの頃は、あーんもできなかったんだよね、なんて」

@佑治
「結婚か……遠く感じますね」

@芳野
「でも、いつか必ず来る未来だよ。
 楽しみだなぁ」

@佑治
「そうですね……」

@芳野
「もしかして……ゆーちゃんは嫌なの?」

@佑治
「……そんな訳ないですよ。
 もう決まってることなんですし」

@芳野
「そっか……ならよかった。
 うん、よかった」

//暗転

@佑治
「じゃあ、ごちそうさまでした」

@芳野
「お粗末様でした」

@佑治
「今日も弓道部ですよね?」

@芳野
「うん、そう。
 たまには見にきてくれる?」

@佑治
「いやー、先代の講義があるから無理ですね」

@芳野
「そっかー、私のお祖父様は相変わらず厳しい?」

@佑治
「はい、でも毎日ありがたい話を聞けています。
 食らい付いていけば将来きっと役立つでしょうね」

@芳野
「将来か……楽しみだよ」

@佑治
「……ああ、それに。
 先輩の部活に顔を出せないのには別の理由もあります」

@芳野
「ん? どんなの?」

@佑治
「部員に射殺されます。男子部員だけじゃなく、女子部員にも」

@芳野
「ええ? みんないい子たちだよ?
 ……まぁ、確かにみんな、ゆーちゃん嫌ってるけど。
 あれ、なんでだろうね?」

@佑治
「はぁ、芳野先輩は、自分が魅力的な女性だってこと
 もっと知っておくべきですよ」

@芳野
「そんな……魅力的だなんて……ゆーちゃんたら……」

@佑治
「いや、違いますって。俺が思ってる訳じゃなくて……」

@芳野
「違うの?
 ゆーちゃんにとって、私は魅力がない……ってこと?」

@佑治
「そんな訳……うーん、どう言えばいいのかな……」

@芳野
「どう……なのかな?」

@佑治
「芳野先輩は俺から見ても魅力的ですよ。
 当たり前じゃないですか」

@芳野
「ホント!
 よかったー」

@佑治
「あ~、もうすぐ予鈴ですね
 俺もう行きます」

@芳野
「バイバイ、また私の家でね!」



//scene3
//CG:渋崎邸・源五郎の部屋
//立ち絵:源五郎
@源五郎
「さて、今日はここまで。
 明日も引き続きプラザ合意後の日本経済の変遷について語る。
 いつもどおり、予習復習を怠るな」

@佑治
「今日もありがとうございました、先代」

@源五郎
「それで芳野とはどうだ?
 うまくやれているか」

@佑治
「……はい。
 芳野さんはいつもよくしてくれています」

@源五郎
「だが、最近のあいつは少し思い悩んでいるようだ」

@佑治
「何か……言っていたのですか?」

@源五郎
「いいや、言いはしない。
 だから余計に、悩みは深いように見えるのだ」

@源五郎
「お前たち、本当にうまく行っているのか?」

@佑治
「芳野さんの顔を曇らせている原因は……俺の態度です」

@佑治
「いつも芳野さんは明るく接してくれています。
 でも、俺はそれに素直に応えられない」

@佑治
「本当にいいのか? と思ってしまうから……」

@源五郎
「どういう意味だ?」

@佑治
「俺でいいのか?
 ずっと、そんな考えに囚われています」

@佑治
「先代。
 芳野さんにはもっと可能性があるんじゃないでしょうか?」

@源五郎
「ふん、言いたいことはおおよそ分かった」

@佑治
「はい……。
 婚約が、芳野さんを縛り付けている。
 そう思うのです」

@源五郎
「だが、あいつはお前が許嫁であることを受け容れている。
 考えたこともない可能性など、芳野を惑わすだけだ」

@源五郎
「お前こそ、あいつが許嫁であることが不満なのではないか?」

@佑治
「そんなまさか!
 芳野さんは、俺には過ぎた人です」

@佑治
「俺では釣り合わないと、思っています……」

@源五郎
「何を言うか。
 お前は実に優秀な男だ。
 渋崎家の跡を継ぐに相応しい」

@佑治
「……渋崎家の番頭である家に生まれた俺に、
 ここまで目をかけてくださるのはありがたいと思います。
 このご恩には、いつか必ず応えるつもりです」

@佑治
「しかし、渋崎家を支えるのに、
 婿である必要はないと思うのです」

@佑治
「芳野さんを犠牲にすることはありません」

@源五郎
「婿になるのを拒むのか?」

@佑治
「拒む……。
 そう、そうですね」

@佑治
「不躾な願いだと思いますが、
 先代、どうか聞き届けてください」

@佑治
「芳野さんとの婚約を、解消させてほしいんです」

@源五郎
「駄目だ」

@佑治
「しかし、芳野さんの幸せを考えれば!」

@源五郎
「ふん。
 では芳野の考えを聞いてみるとしよう」

@源五郎
「どうだ?
 お前の許嫁はこう言っているが」

@佑治
「え?
 芳野先輩?」

@
すっと開いた襖の向こうに芳野先輩が座っていた。
愁いをたたえた表情で。

//立ち絵:芳野・私服

@源五郎
「講義が終わる前からそこにいた。
 芳野、話は全部聞いておったな?」

@芳野
「はい……聞いていました」

@芳野
「……お祖父様。
 できれば佑治さんとふたりでお話をしたいのですが」

@源五郎
「ああ、そうするがいい。
 佑治の不甲斐ない考えを打ち砕け」

@芳野
「はい。
 佑治さん。私の部屋へ来てくれますね?」

//暗転

//scene4
//背景:芳野の部屋
//立ち絵:芳野・私服

@
自分の部屋に入るまで、
芳野先輩はずっと言葉を発しなかった。

@
芳野先輩の部屋……
いつ来ても、落ち着かない香りがする。

@
振り返った芳野先輩は相変わらず暗い表情だ。

@芳野
「聞かせてほしいな、ゆーちゃんの考え」

@佑治
「芳野先輩はもっと自分の好きなように生きるべきです。
 婚約が足枷になってる」

@芳野
「私は好きなように生きてるよ?
 ゆーちゃんと一緒になるのを夢見て幸せに生きてる」

@芳野
「ゆーちゃんと結婚することが、私の幸せなの」

@佑治
「……そう思い込んでるだけです。
 小さな頃から言い含められて、
 俺と結婚することしか考えられないようにされている」

@芳野
「そんなわけないよ。
 私は私の意志で、今の道を選んでるの」

@佑治
「違う……もっと周囲を見渡すんです。
 芳野先輩なら、俺なんかよりもっといい人が見つかりますから」

@芳野
「ゆーちゃんの気持ちは?」

@佑治
「お、俺?
 いや、そんなの関係ないですよ。
 芳野先輩の幸せを第一に考えないと」

@芳野
「ゆーちゃんの気持ちは?
 私と……結婚したくないの?」

@佑治
「俺の気持ちは……どうでもいいんです」

@芳野
「なんでちゃんと言ってくれないの!
 私、分からなくなるじゃない!」

@芳野
「ゆーちゃんの気持ちが分からない!
 怖いよ……ゆーちゃん、怖いんだよ、私……」

@佑治
「俺の気持ちは、関係ありません。
 芳野先輩の幸せだけを、考えてほしいんです」

@芳野
「……」

@芳野
「……分かった」

@佑治
「そう、ですか。
 じゃあ、婚約は解消……」

@芳野
「婚約をやめるなんて許さないよ」

@佑治
「え? でも……」

@芳野
「分かったのは、
 ゆーちゃんが自分の気持ちを言う気がないってこと」

@芳野
「そういう態度なんだったら、
 私にだって考えがあるんだから」

@佑治
「どういうことです?」

@芳野
「思い知らせてやるっ!」

@芳野
「私がどれだけゆーちゃんと結婚したいか、
 たっぷり思い知らせてやるっ!」

@佑治
「ちょっと待って、落ち着いてよしのん」

@芳野
「出てって!
 今から作戦会議なんだから!」

@芳野
「出てってーっ!」

//暗転

//scene5

@
よしのんは滅多に怒らない。
その分、怒ると手が付けられなかった。
小さい頃からずっとそうだ……。

@
でも怒るのも仕方ない。
俺は自分の考えが間違えてるとは思わないが、
よしのんを傷付けたのには変わらないんだ……。

@??? (芳野)
「……きて」

@??? (芳野)
「ほら、もう起きて。今日もいい天気だよ?」

//背景:佑治の部屋

@佑治
「晴……?」

@??? (芳野)
「ふふ……寝ぼけてるね」

//立ち絵:芳野・外出着(白いブラウスに赤いロングスカート)

@佑治
「え、よしのん!?
 なんで俺の部屋に?」

@芳野
「ゆーちゃんのかわいい寝顔が見たかったからだよ」

@佑治
「なんだよ、それ。
 はぁ……」

@芳野
「相変わらず寝相がいいよね。
 はるっちと大違い」

@芳野
「……で、さっきから気になってるんだけど、
 ここに何入れてるの?
 タオルケットのここだけ変にふくれてるよね?」

//SE:ギュッ!(チンポを握った音。コミカル)

@佑治
「ぎゃっ!」

@芳野
「ひゃっ!? どうしたの?」

@佑治
「なんてとこ掴むんですか、先輩っ!」

@
無造作に握られた股間のものを抑えながら
俺は飛び起きる。

@芳野
「え? え?
 どうしたの、ゆーちゃん?」

//立ち絵:晴・部屋着

@晴
「おお~、さっそくお盛んですなぁ~」

@佑治
「晴! そんなんじゃない!」

@芳野
「お盛ん?
 どういうこと、はるっち」

@晴
「今、よしのんが握ったのって、お兄のオチンチンなんだよ」

@芳野
「オチンチン!?
 でも、すっごく大きかったよ?
 ゆーちゃんのは、ちっちゃくてかわいいじゃない」

@晴
「それ、一緒にお風呂入ってた幼稚園の頃の話でしょ?
 あのさ、よしのんってちゃんと性教育受けてんの?」

@芳野
「う、うん……一応?
 恥ずかしくって、まともに聞いてなかったけど?」

@晴
「ダメじゃん!
 そんなんじゃ、今日の作戦はうまく行かないよ?」

@芳野
「だ、大丈夫。
 きっとうまくやってみせるから」

@佑治
「おい、作戦ってなんだよ?」

@芳野
「んふふふ~」

@佑治
「なんですか、その笑い?
 っていうか、昨日あんなに怒ってたのに……」

@芳野
「今日はゆーちゃんと私でデートするの!
 甘々なデートをするんだよ!」

@晴
「プロデュース、あたし!」

@佑治
「芳野先輩、何言ってるんですか。
 休みの日でも俺は勉強が……」

@芳野
「あ、お祖父様の許可は取ってるよ。
 今日はお勉強しなくていいって」

@佑治
「そ、そうなんですか……?
 あの先代が、デートなんて浮ついたの認めるんですか?」

@芳野
「ちゃんとお願いしたら許してくれたんだ。
 私に死角なし!」

@晴
「助言したの、あたしだけどね」

@佑治
「晴め……。
 でも芳野先輩、俺はデートなんて気分じゃないですよ」

@芳野
「ダメ、デートするの。
 昨日、私を傷付けたお詫びをしないといけないでしょ?」

@佑治
「その、人の弱みにつけ込むやり方……
 芳野先輩の考えじゃないですよね?」

@晴
「もち、あたしの助言!」

@佑治
「分かった、分かりましたよ!
 デートします!」

@芳野
「やった!」

@晴
「お兄のコーデはあたしに任せてよ、よしのん。
 リビングでお母さん達の相手してて」

@芳野
「どんなゆーちゃんが見れるんだろう?
 楽しみっ!」

@佑治
「は~」

//scene6
//背景:通学路
//立ち絵:芳野・外出着

@芳野
「ゆーちゃん、やっぱりその服似合ってる。
 格好いいよ」

@佑治
「それ何回目ですか?
 はぁ、晴の奴に無理矢理買わされたこれを着る日が来るとは」

@芳野
「休みの日に私の家へ来る時も、気合いの入ってない服だもんね。
 いつも残念な気持ちになってたよ」

@佑治
「そんなこと思ってたんですか?
 先代の講義を受けるのに気合い入れた服もおかしいでしょ?」

@芳野
「でも私もいるのに。
 私の方は、ゆーちゃんに見てもらおうって
 いつもウキウキして選んでたんだよ?」

@佑治
「そうだったんですね。
 全然気付かな……あ、そうだ!」

@芳野
「ん、どうしたの?」

@佑治
「芳野先輩の服。
 今着てる……」

@芳野
「うん……」

@佑治
「よく似合ってますよ。
 えーっと……ブラウスに……ロングスカート……
 色とか……いろいろ……とにかく似合ってます」

@芳野
「ふふ……ありがとう」

@芳野
「でも……やっぱり、そうかぁ」

@佑治
「どうしたんです?
 何かマズいこと言いました、俺」

@芳野
「あ、そうじゃなくて。
 はるっちには、もっと頑張らないとって
 言われちゃってるんだよ、この服」

@佑治
「あれ、おかしいですね?
 晴の奴、今日の芳野先輩は頑張ってオシャレしてるから
 ちゃんと褒めろって言ってましたよ?」

@芳野
「……あ。
 もしかして……
 今褒めてくれたのは、はるっちに言われたから?」

@佑治
「ああ、しまった!」

@芳野
「なんだ~~~
 よしのん、がっかりだよ~~~」

@佑治
「す、すみません!
 で、でも……嘘は言ってませんから!」

@芳野
「そうなのかな~。
 ホントはもっと露出高めの服がよかったんでしょ?
 はるっちはそう言ってたよ?」

@佑治
「そんなことないですって。
 今の服、すごくよく似合ってますから。
 いや違う……」

@佑治
「俺、いいと思いますよ。
 今の芳野先輩……いつもより、きれいだと思います」

@芳野
「……」

@佑治
「……芳野先輩?」

@芳野
「やっっったぁ――っ!!」

@佑治
「そんなに喜ばれると……
 すみません、うまく褒められなくて」

@芳野
「ううん!
 はるっちに言われたからでも、
 ゆーちゃんの言葉で褒めてくれたらそれでオッケーだよ!」

@佑治
「そうなんですね。
 なら、よかったです」

@芳野
「あ、でもこれで満足しちゃ駄目だよね。
 ちゃんとゆーちゃん好みの服も着てみなくちゃ」

@佑治
「そっか……今日は芳野先輩の服を見るんでしたね……」

@芳野
「あれ?
 なんで暗い表情になるの?」

@佑治
「いや……
 女が服選ぶの、時間かかるからなぁ~」

@芳野
「ふふふ……私ははるっちよりさらに時間がかかるよ?
 覚悟するよーにっ!」

@佑治
「なんかもう、さっきからずっとテンション高めですね?」

@芳野
「だってデートだもん!
 学園に入ってからふたりとも忙しくて
 なかなかデートできなかったし!」

@佑治
「昔だって、ただのお出かけしかしてないでしょ?」

@芳野
「いいえ、ふたりっきりのお出かけは全部デートですっ」

@芳野
「さ、駅が見えてきたよ。
 ここで注意事項です!」

@佑治
「……なんですか?」

@芳野
「今から敬語は禁止!
 そして、私のことはよしのんと呼ぶこと!」

@佑治
「よしのんは勘弁してくださ……くれよ」

@芳野
「む~、ゴネちゃうの?」

@佑治
「芳野さんでいいでしょ?」

@芳野
「む~……」

@芳野
「じゃあ、芳野!
 せめて呼び捨てで呼んでよ」

@佑治
「芳野……分かりまし……分かった。
 芳野で」

@芳野
「よーし、じゃあ頑張ってデートしよー!」

@佑治
「頑張って?」

//scene7
//背景:都会の街路
//立ち絵:芳野・外出着

@芳野
「さすがに休日の都会は混んでるね」

@佑治
「あの……芳野?」

@芳野
「はぐれないように気を付けなくっちゃ」

@佑治
「はぐれないようには分かるけど……
 腕……腕にしがみつかなくていいと思うんだけど」

@芳野
「でも、デートだもの。
 腕は組まなきゃ」

@
そう言って、芳野がさらに腕を引き寄せてくる。
そんなことされたら……。

@佑治
「芳野、ちょっと近付きすぎっていうか……」

@
芳野の豊満な胸の感触に焦りながらも、
それをどう指摘したものかと俺は悩む。

@芳野
「でも、ぴっとりくっつかないとダメなんだって
 恥ずかしがってちゃダメなの」

@佑治
「……晴の言いつけ?」

@芳野
「そ、そう……
 おっぱい当てちゃって、ゆーちゃんを喜ばせるの」

@佑治
「本当は恥ずかしいんじゃないんですか?
 無理しなくてもいいんですよ」

@芳野
「で、でも……
 こうした方が、ゆーちゃんもうれしいでしょ?」

@佑治
「いや、それは……」

@芳野
「また黙っちゃう。
 ゆーちゃん、そうやって思ってること言わないのよくないよ?」

@佑治
「む、むう……でもなぁ……」

@芳野
「私はうれしいよ。
 ゆーちゃんの腕って思ってたよりがっしりしてる。
 そういうの知れて、うれしいんだ」

@佑治
「……まぁ、俺もうれしいよ」

@芳野
「やったっ」

@佑治
「芳野って、本当、胸でかくなったよな。
 何カップなの?」

@芳野
「……ゆーちゃんはムッツリだ」

@佑治
「ええ?
 思ってること言えって言ったのそっちだろ?」

@芳野
「……Fだよ」

@佑治
「おお~」

@芳野
「あっ! このブティック!
 ここに来たかったんだよ!」

//CG:デートするふたり
//   (服屋の更衣室で服を見せびらかす芳野)

@芳野
「どうかな、このワンピース?
 レースがかわいいって思うんだけど」

@佑治
「うん、似合ってるよ」

@芳野
「さっきからそればっかりだよね?
 ちゃんと見てくれてる?」

@佑治
「いや、見てるって。
 どれもよく似合ってるからそう言ってるんだ」

@芳野
「そっか、えへへ」

@芳野
「じゃあ、次はね……。
 花柄のスカートとピンクのカーデガン。
 それか、黒いレザーのチューブトップにミニスカート」

@芳野
「どっちがいいと思う?」

@佑治
「方向性が全然違うよな。
 チューブトップなんて本当に着る気なのか?」

@芳野
「ゆ、ゆーちゃんが望むなら。
 さぁ、どっち!」

@佑治
「じゃあ……チューブトップにミニスカート」

@芳野
「う、やっぱりそうなるよね?
 ゆーちゃんって、ホントにムッツリだ」

@佑治
「いや、思ってること言えって……」

@芳野
「ごめんごめん、そうだったね」

@芳野
「分かった!
 頑張って着るから見てねっ」

//暗転

@佑治
(ヤバい、めちゃくちゃ期待しちまってる)

//CG:元のデートするふたり

@佑治
「あれ? ミニスカは?」

@芳野
「ごめ~ん! ムリィ~!」

@佑治
「あ……そう。
 無理することないって」

@芳野
「ごめんね、怒った?」

@佑治
「いやいや、怒ってはないって。
 今着てる、レースがかわいいワンピース?
 それがいいと思うぞ」

@芳野
「うん、そうするね。
 ちょっと待ってて?」

//背景:都会のカフェ
//立ち絵:芳野・外出着

@芳野
「ふふ……だいぶん回っちゃったね。
 さすがに疲れた?」

@佑治
「いやまぁ、そんなに疲れてないよ」

@芳野
「十件以上回っちゃったのに?
 服もいっぱい持ってもらって」

@佑治
「うーん、思ってること言わないといけないんだっけ?」

@芳野
「う、うん。言っちゃって?
 愚痴は覚悟の上だから」

@佑治
「ホントはその……
 あんまり言いたくないんだけど」

@佑治
「いろんな服着た芳野を見るのは楽しかった。
 その……すごくかわいいし、きれいだし」

@芳野
「えええ~~~っ!」

@芳野
「そ、そんな……不意打ちだよ、ゆーちゃん……」

@
芳野は顔を真っ赤にして肩をすくめた。
そんなところを見せられると……。

@佑治
「やっぱ、芳野はかわいいよな」

@芳野
「や、やめてよ~
 今、トマトみたいに赤くなってない?」

@佑治
「なってる。
 かわいいよ」

@芳野
「なんで?
 なんで急にそんなこと言い出すの?」

@佑治
「ホントのこと言えって言ったのは芳野だろ?」

@芳野
「ま、まぁそうだけど。
 ここまで直球で来るとは思わなかったよ」

@佑治
「楽しそうに買い物してる芳野を見て思ったんだ。
 もっと正直にならないとって」

@芳野
「そうなんだ……。
 ふふ……よかった、頑張ったかいがあるよ」

@佑治
「頑張った?
 ならミニスカにも挑戦してほしかったけど」

@芳野
「ゆーちゃん、正直になりすぎ~!」

@佑治
「分かった分かった。
 難しいな、芳野は」

@芳野
「だって……恥ずかしすぎたもん、あれ。
 でも、もしゆーちゃんがどーしても見たいんだったら……」

@佑治
「いやいや、いいよ。
 ああいうのは、芳野には似合わないと思うし」

@芳野
「足が太いから?
 お腹がちょっぴり、ぷくっとしてるから?」

@佑治
「お腹は知らないけど、足は太くないだろ」

@芳野
「そうかな~
 って、私の足、ちゃんと見てくれてたんだ?」

@佑治
「いやまぁ、目に入るだろ?
 制服スカートなんだし」

@芳野
「ゆーちゃんはホント、ムッツリだ」

@佑治
「仕方ないんだってば。
 ……怒った?」

@芳野
「ううん。
 恥ずかしいけど、うれしいよ」

@佑治
「ふぅ……ならよかった」

@芳野
「そりゃ、そうだよ。
 ちゃんと見ててくれてるんだから」

@芳野
「うれしいから~。
 ちょっと調子に乗っちゃおうかな~」

@佑治
「おい、なんか嫌な予感がしてくる顔だぞ?」

@芳野
「私のパフェ、ゆーちゃんも食べたくない?」

@佑治
「あー、何がしたいか分かったわ」

@芳野
「はい、あーん。
 甘くて美味しいパフェですよ~」

@佑治
「分かった。
 はい、あーん」

@芳野
「じゃ、じゃあ……どうぞ~」

@佑治
「ありがと。
 うん、うまいな」

@芳野
「え、えへへ~
 今日はうまくできたね」

@佑治
「かなり照れくさいけどな。
 なんで前は無理で今日はできたんだ?」

@芳野
「だってデートだもん。
 いつもとは全然違うの」

@佑治
「そういうものなんだ?」

@芳野
「今日は特別な日なの。
 あのデートはホントに楽しかったって、後から思い出すんだ」

@佑治
「まぁ、そうだな。
 俺も今日のことは忘れないよ」

@芳野
「ふたりで何度も思い出話しようね。
 あの日の芳野はすごく頑張ったって」

@佑治
「無理してミニスカ穿こうとしたりな。
 全部晴の指示か?」

@芳野
「あーんは私がしたかったからだけどね。
 他の恥ずかしいのははるっちの助言」

@芳野
「ゆーちゃんは婚約やめるなんておかしなこと言ってる。
 でも私はそんなの許せない」
 
@芳野
「私がどれだけ結婚したいか、たっぷり思い知らせてやるんだ。
 こーんな恥ずかしいことをしちゃうくらい、
 ゆーちゃんを振り向かせたいんだぞって」

@佑治
「振り向かせたいか……」

@芳野
「その様子じゃ……
 私の頑張りはまだまだ足りないみたいだね?」

@佑治
「いや、芳野が頑張ってるのは伝わってるけどな」

@芳野
「でも、まだ足りないのかも。
 はるっちが言ってたこと、もっと挑戦しないといけないなぁ」

@佑治
「……気乗りしない言い方だな。
 どんなこと、言われてるんだ?」

@芳野
「し、下着を……選ばせろ、とか?」

@佑治
「いや、それは勘弁してくれ!
 芳野の下着なんて……」

@芳野
「興味ない?」

@佑治
「いや……そんなこと……ないけどな?」

@芳野
「そ、そっか……興味ありか……
 じゃあ、やっぱり言わないといけないのかな?」

@佑治
「どうした?
 顔真っ赤だぞ?」

@芳野
「あ、あのね、ゆーちゃん……
 き、きょ……今日の私の下着なんだけどね!」

@佑治
「言わなくていいから!」

@芳野
「でも……知りたいでしょ?」

@佑治
「し、知りたいか知りたくないかで言うと……知りたいけど……
 けど、言う必要はないっ!」

@芳野
「でも、私はなんとしてでも、
 ゆーちゃんの気持ちを高めていかなきゃ駄目なんだよ」

@佑治
「高めるって何?」

@芳野
「えっと……おっぱい押し付けて、露出のすごい服着て見せて、
 下着を選ばせて、ぎゅっと抱き付いて、
 いろいろしてたらゆーちゃんは高まってくるんだって」

@芳野
「そしたら、ゆーちゃんは我慢できなくなるの。
 このチャンスを生かして、キセージジツを作っちゃうんだよ!」

@佑治
「何言ってんだ、あいつ。
 既成事実って、意味分かってるのか?」

@芳野
「さ、さぁ~?
 ゆーちゃんに任せとけばオッケーって言われてる」

@佑治
「あのな、晴の奴の言うことなんか聞かなくていいから」

@芳野
「でも……ゆーちゃんと結婚したかったら
 キセージジツを作るのが一番てっとり早いらしいし……」

@佑治
「じゃあな、芳野。
 俺と晴、どっちの言うこと聞く?」

@芳野
「当然、ゆーちゃんだよ。
 はるっちも好きだけど、私の一番はゆーちゃんだもの」

@佑治
「そ、そうか……。
 なら、俺の言うことを聞いてくれ。
 晴の言うことなんて無視するんだ」

@芳野
「……分かったよ。
 ゆーちゃんがそう言うなら」

@芳野
「でもどうしよ……
 私の気持ちを思い知らせて、
 結婚まで持っていかなきゃいけないのに……」

@佑治
「だからって、無理はしなくていいから。
 芳野の気持ちは、ちゃんと届いてる」

@芳野
「ホント!
 じゃあ、今までどおり許嫁でいいんだね?」

@佑治
「……それは、取りあえず置いておかないか?
 今日はデートを楽しもう」

@芳野
「そっか……うん、分かった。
 私もゆーちゃんと楽しくデートしたいよ」

@佑治
「よし。
 この後どうする?」

@芳野
「私の下着……は恥ずかしいし、
 ゆーちゃんの服が見たい!」

@佑治
「じゃあ、そうしようか。
 俺のは適当でいいけどな」

@芳野
「そうは行かないよ!
 今よりずーっと、格好よくしてあげるんだから!」

//背景:汎用空・夕方
//背景:通学路・夕方
//立ち絵:芳野・外出着

@芳野
「ゆーちゃんの服選び、すっごく楽しかった~!」

@佑治
「着せ替え人形だったな」

@芳野
「でも、いいのが選べてよかったよ。
 この服着て、またデートしようね?」

@佑治
「またするんだ?」

@芳野
「そうだよ。
 いっぱいデートして、ゆーちゃんを振り向かせるんだ。
 そしたら私たちは今までどおり許嫁でいられるの」

@佑治
「許嫁の話なんだけどな……」

@芳野
「……うん」

@佑治
「今日、デートしてちゃんとした確信が持てた。
 俺自身が……どういう気持ちでいるのか」

@芳野
「ゆーちゃんの気持ち……
 聞かせてくれるんだね?」

@佑治
「ああ、今度はちゃんと言う」

@佑治
「……芳野とは許嫁なんて関係でいたくない。
 それが紛れもない俺の本心だ」

@芳野
「そう……なんだ……」

@芳野
「はっきり言ってくれてありがとう。
 ゆーちゃんの気持ち……分かったよ」

@佑治
「いや!
 まだ伝えきれてない!」

@芳野
「……え?」

@佑治
「他人に決められた許嫁なんて俺は嫌だ。
 絶対に、嫌だ!」

@佑治
「芳野とは、いちからちゃんと付き合いたい。
 自分達の意志で、自分達の意志だけで」

@芳野
「ゆーちゃん……それじゃ……」

@佑治
「芳野、俺はお前が好きだ。
 許嫁なんて関係ない。
 ひとりの女として好きなんだ」

@佑治
「俺は……芳野の本当の意志が知りたい。
 許嫁だとか関係ない、芳野の意志が」

@芳野
「……」

@佑治
「聞かせて……くれないか?」

@芳野
「私もゆーちゃんが好きだよ。
 許嫁なんて関係ない。
 ゆーちゃんのことが、心の底から好きなの!」

@佑治
「そうか……そうなんだな。
 よかった……」

@佑治
「ありがとう、芳野。
 いちから付き合っていこうな」

@芳野
「うん……」

@
俺が芳野を抱きしめると、向こうは身体を預けてきた。
その柔らかさを、温かさを、しっかりと感じ取る。

@芳野
「ゆーちゃん……キス、してくれないかな?」

@佑治
「悪い、芳野」

@芳野
「え……? 駄目なの?」

@佑治
「そうじゃなくて……」

@佑治
「キスだけじゃ、我慢できそうもない。
 どこか、誰もいないところへ」

@芳野
「……分かった。
 じゃあ、私の部屋に来て?」

//scene8
//背景:芳野の部屋
//立ち絵:芳野・外出着

@芳野
「今晩は家に誰もいないからゆっくりできるよ」

@佑治
「そうなのか……
 もしかして、先代はこうなるって分かってた?」

@芳野
「分かってたの?
 だったら、いてくれたらよかったのに。
 ちゃんと報告できるし」

@佑治
「いいや、報告は……明日の方がいい。
 全部終わってから……」

@
俺は芳野に近付くと、その頬を軽く手のひらで撫でた。
すべすべとしていて、触れるだけで蕩けそうになる。
絹のような肌とはこういうのを言うのだろう

@芳野
「全部……終わってから?
 これから何するの?
 さっき、我慢できないって言ってたけど」

@佑治
「まだ分かってないのか?」

@芳野
「えっと……あ、そうだ。
 キセージジツ、だよね?」

@佑治
「ちょっと違うかな。
 ……いや、することは変わらないんだけど」

@
芳野は本当に分かってないのだろうか?
浮世離れしたところがあるとは思っていたが……

@佑治
「芳野。
 セックスって……知ってるか?」

@芳野
「え? 当たり前のこと聞くんだね。
 知ってるに決まってるじゃない」

@佑治
「何するか、分かってるのか?」

@芳野
「うん。
 男の人と女の人が愛し合うんだよね?
 子供を作るために」

@佑治
「子供を作るためとは限らないけどな。
 ……とにかく、愛し合いたいからセックスするんだ」

@芳野
「そうなんだ?
 あ、今からゆーちゃんと私とでセックスするの?」

@佑治
「いや……まぁ……そうなんだけど……
 具体的にどうするか、本当に分かってるのか?」

@芳野
「うん。
 ペニスをヴァギナに挿れるんだよね?
 ペニスはオチンチンで、ヴァギナは女の子に付いてるの」

@佑治
「うん……まぁ……そうなんだけど」

@
どうも芳野は学校で習った範囲のことしか知らないようだ。
しかもちゃんと聞いていなかったから、断片的にしか知らない

@
このまま本当にセックスしていいのだろうか?
俺の中に迷いが生じる

@
しかし、俺はもう自分を止めることができない。
どうしても、今、芳野を愛したかった

@佑治
「俺は……今から芳野とセックスしたい。
 芳野がほしいんだ」

@芳野
「私も、ゆーちゃんと愛し合いたい。
 お互いに好きだって分かったから」

@芳野
「ゆーちゃん、セックスしよう?」

@佑治
「う、うん……俺に任せてくれたらいいからな」

@
本当は俺も初めてなんだし、
よく分からないところがいっぱいあるんだけど……

@
とにかく、もう後には引けない。
引きたくない

@
俺は芳野の両肩を手を添え、そっと顔を近付ける。
向こうは静かに目を閉じた

@芳野
「ちゅっ……ん……ちゅっ……」

@
唇だけを何度も重ねる。
柔らかい芳野の感触に、胸の鼓動が高まっていく

@佑治
「芳野……」

@芳野
「んっ……ちゅ……
 ふふ……ゆーちゃんとキスしてる、私……」

@
芳野は目をキラキラさせながら笑った。
子供のように無邪気な笑顔だ

@
でも俺は、もっと前へ進みたかった。
上ずった声で芳野にささやく

@佑治
「少しだけ、口を開けてくれないか?」

@芳野
「いいよ……
 んん? ちゅる……んっ……ゆーちゃん、舌……?」

@芳野
「ちゅく……ぅんっ……くちゅ……え? んっ!
 ゆーちゃん……私、どうしたら……くちゅ、ちゅっ……」

@佑治
「芳野の方からも絡めてくれ……
 はぁ……これ、すごく……」

@芳野
「くちゅ……ちゅる……んっ! これで……いいのかな……?
 ちゅっ……くちゅ……ちゅっ! はぁ……ゆーちゃん、私……」

@芳野
「ちゅく……ちゅ……っ、んんっ! はぁ……ちゅる……
 ゆーちゃん、これ……このキス……ちゅく……ちゅっ……!
 へん……へんなの……くちゅ……ぅんっ!」

@佑治
「……んんっ……嫌か……?」

@芳野
「違うの……ちゅく……ちゅっ! へんなの……私……
 はぁ……このキス、もっとしたい……」

@芳野
「ねぇ、いい? くちゅ……ちゅる……んっ!
 もっとしていい……? くちゅる……ちゅっ! もっと……」

@
芳野は熱い息を吐きながらキスを求めてくる。
言わなくても自分から舌を伸ばし、俺の口の中に這入ってきた

@芳野
「ちゅる……くちゅ……んっ! ゆーちゃん……熱い……
 くちゅる……んんっ……はぁ……ゆーちゃんの中、熱い……」

@芳野
「いい……いいの……くちゅる……ちゅっ……ゆーちゃんを感じる
 ちゅるっ……くちゅ……はぁ……あっ! いいの……いい……」

@
芳野の口からねっとりとした唾液が垂れ落ちる。
艶めかしい視線を間近から絡ませてきた

@
今まで見たことのない芳野の姿に、
俺はどうしようもなく興奮してしまう

@
芳野の肩にあった手を延ばすと――

@芳野
「んん……っ、お、おっぱい……?」

@佑治
「駄目か……?」

@芳野
「ううん……いいよ……触って?」

@芳野
「んっ! ふぁ……あんっ!
 へ、へん……おっぱい、触られたら……あっ!
 へんな感じがする……」

@芳野
「ゆーちゃん……私、キスしたい……んっ!
 ちゅる……くちゅ……ぅんっ! ふぁ……へん……
 キスも……おっぱいも……へん……」

@佑治
「気持ちいいんじゃないのか……?
 違うか……?」

@芳野
「そうだね……気持ち、いいよ……ちゅく……んっ!
 あぁ……おっぱい……ゆーちゃんの手……気持ち、いい……」

@
柔らかな乳房を服と下着越しに揉んでいたが、
段々とまどろっこしくなってきた

@佑治
「芳野……直接触りたい……」

@芳野
「直接……ん、いいよ……
 どうしようか……?」

@佑治
「裸に……なってほしいんだけど」

@芳野
「は、裸?
 ええ……どうしよ……そんなの……」

@芳野
「うん、でも……ゆーちゃんがそうしてほしいんだったら、
 私、裸になるよ……」

@
芳野が、自分のブラウスのボタンをひとつひとつ外していく。
俺の視線を感じているのか、頬を染めながら……

//CG:ベッドの上で裸
    (裸になった芳野がベッドの上に座っている)

@
一糸まとわぬ姿になった芳野を見て、
俺は思わず喉を鳴らしてしまった

@芳野
「あの……そんなに見ないで?
 すごく……恥ずかしい……」

@
そう言われても、白く滑らかな曲線を描く裸体は
いつまでも眺めていたくなるくらい美しい

@佑治
「芳野……きれいだ……」

@芳野
「そうなの?
 や、やだな……ホントに恥ずかしい……」

@佑治
「やっぱり、嫌……なのか?」

@芳野
「あ、ううん。
 そうじゃなくて……大丈夫だから」

@芳野
「私、ゆーちゃんと愛し合いたい。
 だから、ゆーちゃんの言うことはなんでもしたいの」

@佑治
「そうか……」

@
俺は自分の中にある衝動に逆らえなかった。
まずは肩から二の腕までを撫でていく

@芳野
「んんっ、あぁ……ゆーちゃんの手……大きな、手……
 はぁ……温かいよ……」

@佑治
「芳野も温かい……撫でると気持ちいいし……」

@芳野
「私も……気持ちいいよ……んっ! あぁ……
 恥ずかしいけど……でも、もっと触れてほしい……」

@芳野
「あの……おっぱい、触りたいんだよね……?
 いいよ……好きなだけ……して?

@
俺は芳野の腕から身体の方に手を回し、
たわわに実った乳房を下から持ち上げた。
ずしりとした重みを確かに感じる。

@芳野
「ふあ……あぁ……ゆーちゃんに、おっぱい揉まれちゃってる……
 んん……なんでだろ……すごくドキドキする……あんっ!」

@芳野
「おっぱいって……触られただけてこんなに……?
 あ……っ! んん……こんなに、気持ちいい……の……?」

@佑治
「芳野……気持ちいいんだ……?
 俺に揉まれて……」

@芳野
「うん……うん、気持ちいいよ……ぁあ……あっ!
 ゆーちゃんだから……? 分かんないけど……気持ちいいのっ
 あぁんっ! ぅん……っ!」

@芳野
「ゆーちゃん、もっとして……もっとしてぇ……
 ああぁ……あんっ! いい……ゆーちゃん、いいよぉ……」

@
よがり声を出す芳野に内心驚きながら、
それでも俺は手を止める気にはなれなかった

@
両手のひらで大きな膨らみを包む込むようにし、
たっぷりとその弾力を味わう

@芳野
「ああぁ……あんっ! んん……ぅんっ!
 ゆーちゃん……どう? 私のおっぱい……いいかな?」

@佑治
「ああ……こんなにすごいって思わなかった……
 いつまでも触っていたい……」

@芳野
「いいんだよ……あんっ! 好きなだけ……はぁ……あっ!
 触って……? そうしてくれたら……私も、うれしい……っ!」

@佑治
「駄目だ……もう我慢できない……」

@芳野
「え……? どうしたの?」

@
俺は芳野の胸から手を離し、自分で服を脱いでいく。
全て脱ぎ捨てると、芳野が目を丸くして俺を見つめた

//CG:ベッドの上で裸・チンポを見る芳野

@芳野
「それ……え?
 ゆーちゃん……それ……ゆーちゃんの?」

@佑治
「そう、俺のチンポだ。
 こうなってるの見るの、初めてなんだな?」

@芳野
「う、うん……すごい……こんなに大きくなるなんて……
 これが……私の中に、入るんだよね……?」

@佑治
「ああ……そうだ」

@芳野
「あの……これ、触ってみていい?
 なんでだか、触りたいんだけど」

@
上目遣いでそう言われ、
俺は自分の股間にいっそう血が集まるのを感じた。
無垢な芳野が俺を昂ぶらせる

@佑治
「いいぞ……そっとな?」

@芳野
「うん。
 じゃあ……えいっ」

@
芳野が人差し指で俺の亀頭に触れる。
その途端、男根は悦びで震えた

@芳野
「わっ! え? え?
 ごめん、大丈夫……?」

@佑治
「大丈夫……っていうか、すごい気持ちよかった。
 もっと、触ってくれるとうれしい」

@芳野
「気持ちいいんだ……?
 じゃあ、もっと触るね……あ、すべすべしてる……」

@芳野
「はぁ……これがゆーちゃんのオチンチン……
 小さい時と全然違う……あぁ……なんだろ……
 触ってたら、へんな気持ちになってくる……ふぁ……」

@
芳野は物珍しそうに指先で亀頭を撫で続ける。
頬を紅潮させて、熱い息を吐きながら……

@佑治
「芳野……竿の部分を握ってくれないか……?
 前後に扱いたら、気持ちよくなるんだ……」

@
俺は自分の欲望に逆らえず、
何も知らない芳野に淫らなことをさせようとしていた

@芳野
「う、うん……
 ふぁ……すごい……固いんだぁ……」

@芳野
「じゃあ……扱くね……ああ……ビクビク動く……
 ねぇ、ゆーちゃん……気持ちいい……?」

@佑治
「ああ……気持ちいい……芳野の細い指が……」

@
想像以上の悦楽に声が震えるのを感じる。
自分でするのとはまるで違った

@芳野
「ゆーちゃん……いつもと違う顔してる……
 あぁ……そんな顔してるゆーちゃん、初めて見る……
 もっと見たい……いつもと違うゆーちゃん……」

@芳野
「もっと扱けばいいのかな……
 そしたらゆーちゃん気持ちよくなる……?
 いつもと違うゆーちゃんになる……?」

@
芳野が素早く竿を握る手を動かす。
初めてする行為のはずなのに、俺の快感をどんどん引き出していく

@佑治
「ああ……芳野、いい……うまい……」

@芳野
「本当……?
 ふふ……じゃあ、もっとするね……?」

@芳野
「ふあ……ゆーちゃん、すごい顔になってるよ……?
 気持ちよくなると、そんなふうになるんだ……」

@佑治
「仕方ないだろ?
 ……好きな女にそうされたら、男は誰でもこうなるんだ」

@芳野
「そうなんだ?
 あぁ……今、私たち、愛し合ってるんだね?」

@佑治
「芳野……ちょっと待ってくれ」

@芳野
「え、うん……
 ごめん、うまくできてなかった?」

@佑治
「違う、そうじゃなくて……
 その……胸で……芳野の胸で……」

@
俺はどうしようもない衝動にかられ、
何も分かっていない芳野に告げる

@佑治
「芳野の胸で、チンポを扱いてほしい……」

@芳野
「おっぱいで?
 ……どう……やって?」

@佑治
「こうやって……谷間に挟んで……包み込んで……」

@
俺はベッドの上に座っている芳野の前で膝立ちになり、
下卑た股間のものを芳野の清らかな肌に押し付けた

//CG:ベッドの上で裸・パイズリする芳野

@
愛し合いたいと言いながら、自分の欲望をぶつけている。
何も知らない芳野に……

@
その罪悪感が……俺をいっそう昂ぶらせた。

@芳野
「えと……おっぱいで包み込むの?
 これで動けばいいのかな……?」

@芳野
「どう……ゆーちゃんのオチンチン、ちゃんと扱けてる?
 気持ちいいかな……?」

@佑治
「す、すごい……柔らかいのに包まれてっ。
 こんなに、すごいなんて……」

@芳野
「んっ……大丈夫、ゆーちゃん?
 はぁ……あぁ……何か、苦しそう……」

@佑治
「違う……芳野の胸、気持ちよすぎて……はぁ……っ」

@芳野
「あぁ……ぅんっ!
 私も……ゆーちゃんの固いオチンチン……ふぅ……んっ!
 おっぱいに擦れて……気持ちいいよぉ……」

@
芳野の胸の先端はとっくに膨れあがっていた。
弾けそうなそれを、指で摘まんだ。

@芳野
「あぁあんっ!
 ぅん……ゆーちゃん……それ……ぅあっ!
 乳首……へん……っ!」

@芳野
「ダメ……ダメだよ……ああんっ!
 き、気持ち……よすぎてぇ……っ!
 んん……くぅぅ……」

@佑治
「芳野の乳首……コリコリしてて……すごくいい……
 もっと触っていたい……ダメか?」

@芳野
「ううん……いいよ……んっ!
 はぁ……あっ! もっと……もっとしてぇぇっ!」

@
芳野は身をよじって快感に身を任せていた。
その動きが、乳房に挟まれた俺の一物に複雑な刺激を加える

@佑治
「芳野……よしの……っ!
 くぅ……俺……あぁっ!」

@芳野
「どうしたの……はぁ……ゆーちゃん……っ!
 苦しそう……オチンチンも……ビクビクしてるし……
 あぁ……あんっ!」

@芳野
「オチンチン……おっぱい、えぐるみたいで……あんっ!
 んん……っ! ゆーちゃんのオチンチン……いいよぉっ!
 あぁんっ! ゆーちゃんの指も、オチンチンも、両方いいっ!」

@佑治
「はぁ……あぁ……芳野、俺で感じてくれてるんだな……
 俺も、芳野で……っ! イきそうだっ!」

@芳野
「イク……? イクって?
 はぁ……ああぁ……あんっ!
 ゆーちゃん……ゆーちゃん……っ!」

@佑治
「わ、悪いっ!
 芳野ぉっ!」

@
俺は耐え切れず、精を放った。
白濁液が芳野の顔に向かって飛ぶ。

//CG:ベッドの上で裸・顔射される芳野

@芳野
「きゃああっっ!!」

@
芳野のきれいな顔が、俺のもので穢される……
だけど俺は自分を止められない。
何度も何度も放出し、さらに芳野を汚していく

@芳野
「あ、熱いっっ!
 ゆーちゃんの……止まらないよぉっ!」

@
放てるだけ放った後、ようやく俺は落ち着いてくる。
同時に後悔が押し寄せてきた

@佑治
「わ、悪いっ!
 大丈夫か、芳野!?」

@芳野
「うう……すごい……熱くて……匂いも……
 ゆーちゃん、何これ……?」

@佑治
「俺の……精液だ……」

@芳野
「セーエキ……?
 精子がいっぱい入ってる?」

@佑治
「そう、それ……
 ごめん……汚して。
 臭いだろ?」

@芳野
「え? ううん……不思議な匂いだけど……
 ゆーちゃんのだって思ったら……なんだろ?
 へんな気分になって……くるかも……」

@佑治
「そうなのか?
 でも、本当にごめんな。
 俺、自分の欲望に流されて好き勝手した」

@佑治
「もっと、ちゃんと芳野を愛したいのに」

@芳野
「ううん、いいんだよ」

@芳野
「ゆーちゃんはちゃんと私を愛してくれてる。
 だから今みたいなのをしてくれたの。
 私はそう思ってるよ」

@佑治
「芳野……」

@芳野
「ねぇ、続けよう?
 まだ終わりじゃないんだよね?」

@佑治
「ああ、まだ挿れてもないし。
 でも、いいのか?」

@芳野
「うん、当たり前だよ。
 私はちゃんと最後までセックスしたい。
 愛し合いたいの」

//CG:ベッドの上でクンニ
    (ベッドの上で股を開く芳野)

@芳野
「えっと……
 ぺニスをヴァギナに挿れるんだよね?
 ヴァギナは股にあって……んー、どこだろ?」

@佑治
「ヴァギナ……オマンコはここ……だと思う」

@芳野
「んー、よく見えないよ。
 ゆーちゃん、触ってみて?」

@佑治
「い、いいのか……?」

@芳野
「うん。
 ……もう恥ずかしいっていうのは、どっか行っちゃってるし」

@佑治
「そ、そうか……
 ええっと……ここ……この辺り……」

@
正直、膣口の正確な位置はよく分からなかった。
ひとまず、左右の襞の間を指で撫でて探ることにする。

@芳野
「んんっっ!」

@佑治
「わ、悪い。
 痛かったか?」

@芳野
「ううん、痛くはないよ?
 ヘンな感じがしたの……。
 もう一回して?」

@
芳野は顔を上気させていた。
このまま続けていいようなので、
芳野の陰裂をさらに撫でていく。

@芳野
「んん……はぁ……ぁあっ!
 その辺、おしっこが出るとこ……ん……っ!
 汚いよ……?」

@佑治
「そんなことないって。
 どうだ?
 気持ちよかったり……するか?」

@芳野
「う、うん……あっ!
 いい……いいよ……気持ち、いいかも……」

@芳野
「おっぱいとは……また違う感じ……ぅんっ!
 ピリピリして……あぁっ……あっ!
 い、いい……っ!」

@芳野
「ね、ねぇ……ゆーちゃん……んっ!
 ペニス挿れる穴、分かった……?
 はぁ……ぁあっ!」

@
身をくねらせながら芳野は感じている。
自然、俺の興奮も高まり、
力を失っていた陰茎がまた固くなり始めていた。

@佑治
「芳野……もっと近くで見ていいか……?」

@芳野
「うん……いいよぉ……
 私のヴァギナ……ちゃんと見て……ぇんっっ!」

@
許しが出たので俺は芳野の足の間に屈み込んだ。
芳野の秘部を間近で見る。

//CG:ベッドの上でクンニ・指で股間を弄られる芳野

@
ピンク色をした生々しい肉が目の前にあった。
指で触れるととろりと粘液がにじみ出てくる。

@
愛液を分泌する……ここが膣口か。

@芳野
「ぁああん……っ!
 ゆーちゃんの……指っ! ぅんっっ!
 い、いいよお!」

@
膣からにじむ愛液が指に絡み付く。
粘り気のあるそれを利用して、さらに入り口周辺を撫で回す。

@芳野
「あぁあ……っ! あんっ! うぅ……んんっっ!
 ゆ、ゆーちゃんっ! あ……んっ!
 ヴァギナ……ヴァギナの場所……分かった?」

@佑治
「ここだ……ここが、芳野のオマンコだ……
 すごい……濡れてるぞ」

@芳野
「オマンコ? あぁ……あっ!
 ヴァギナのこと……ぅんっ! そう言うの?」

@佑治
「そう……オマンコだ……
 ここに、俺のを挿れるんだ」

@芳野
「そうなんだ……ぁあっ! オマンコって言うんだ……?
 ぅうんっっ! そこ……あんっ! 生理の時……にっ!
 あ、違う……今の忘れて……ぅうんっ」

@佑治
「生理の時?
 どういうこと、芳野……?」

@芳野
「うぅん……っ、い、言わないと……だめぇ?」

@佑治
「聞きたい。
 芳野のことはなんでも知りたいんだ……」

@芳野
「あ、あのね……生理の時……んんっ! ネバってなるの……
 ちょっと、気持ち悪いけど……あぁん!
 生理は……大切だから……あっ! 我慢っ……するの……」

@芳野
「ね、ねぇ……もういいでしょ……?
 恥ずかしいよぉ……ゆーちゃん……っ!」

@佑治
「分かったよ、芳野……。
 そのオマンコ……どんどん濡れてきてる……。
 ああ……すごい……」

@芳野
「ああ……ね、ねぇ……ゆーちゃん……
 ゆーちゃん、ごめん……やっぱり……やっぱりぃぃ……っ!」

@佑治
「ど、どうした?
 やっぱり……やめたいのか?」

@芳野
「う、ううん……でも……でも、見ないで、ほしいの……ぅんっ!
 だんだん……っ! 恥ずかしく……なってきちゃった……」

@佑治
「……恥ずかしいのはどっか行ったんだろ?」

@芳野
「で、でも……そこ……おしっこ出るとこだし……んっ!
 はぁ……あっ! 生理のが……出てくるとこだし……」

@芳野
「ゆーちゃんの顔……そんなに近くて……あぁんっ!
 い、息が……オマンコにかかってるしぃ……っ!」

@佑治
「大丈夫だよ、芳野……。
 恥ずかしがらなくても」

@芳野
「でも……でもぉ……あぁんっっ!
 私のオマンコ……ゆーちゃんの……指で……指でぇ……
 へ、へんに……なっちゃってるもん……っ! くぅ……んっ!」

@佑治
「へんじゃないよ……
 すごくきれいだ……きれいな色してる……形してる……」

@芳野
「そ、そうなの……んっ! ぅうあっ……ぁんっ!
 私の……お、オマンコ……恥ずかしく、ない……?」

@佑治
「こんなきれいなの、恥ずかしくないよ。
 ほら、中も……」

@
俺は左右の指を使って芳野の肉襞を開いた。
露わになった肉の下らへんに穴が空いているのが分かる

@
芳野らしからぬ淫靡な秘処に、思わず息を漏らす。
同時に芳野が身体を震わせた。

@芳野
「な、何してるの、ゆーちゃん?
 今、ふぅーって……」

@佑治
「芳野のオマンコを開いて見てる……
 すごいよ、芳野……」

@芳野
「やんっ!
 は、恥ずかしいよぉ!」

@
芳野が急に足を閉じようとした。
弾力のある太ももに顔が挟まれてしまう。

@
俺は両手を内股に添えて、芳野の脚を開こうとする。
しかし芳野は抵抗してみせる。

@芳野
「だめぇ……だめだよ、ゆーちゃん……くぅぅ……」

@
そんな困った顔をされるといっそう昂ぶってしまう。
思わず自分の欲望のままに脚を開きたくなったが、ぐっと堪える。
代わりに手のひらで太ももをゆっくり撫でた。

@芳野
「ふぁ……ああ……
 脚、あんまり……ゆーちゃん……っ」

@佑治
「脚を触られるの、嫌なのか?」

@芳野
「そ、そうじゃなくて……私、脚……太いから……
 撫でられたら……嫌じゃないけどぉ……」

@佑治
「太くないよ。
 柔らかくてきれいだ」

@芳野
「ふ、太いから……柔らかいんじゃないかな……?」

@佑治
「俺、芳野の脚、好きだぞ」

@
そう言ってから、芳野の内股に口づけをする。
また芳野の身体が跳ねた

@芳野
「ああ……ゆーちゃん……脚、キスしちゃ……
 んっ! ま、またぁ……」

@
まだ脚に触れられるのに抵抗があるようだが、
口づけを繰り返すと確実に股は開いていく

@
俺は舌を脚へと伸ばし、根元に向かってつーっと滑らせた

@芳野
「ふぁぁ……っっ!!
 ああ、ゆーちゃん……っ!」

@
芳野が声を上げながら大きく脚を開く。
俺は再び目に飛び込んできた秘肉に唇を押し当てた。

//CG:ベッドの上でクンニ・クンニされる芳野

@芳野
「やっ、あぁぁんっ!!
 だ、だめ……そんなとこぉ……っ!」

@
そのまま舌を伸ばしてピンク色の肉を舐める。
本当に芳野が嫌がるようならやめないといけないが……

@芳野
「や……あんっ!
 あぁあ……へん……へんなのぉ!」

@佑治
「……やめるか、芳野?」

@芳野
「え、なんで……? ふぁ……はぁ……
 や、やめないでぇ」

@
その言葉に昂ぶりを覚えつつ、
俺はもう一度オマンコを舐め始めた

@芳野
「ひゃっ! ぁああぁ……あんっ!
 くぅぅ……んっ! す、すごいのお……っ!」

@芳野
「ゆーちゃん、すごいよぉ……あぁあ……あっ!
 んっ! ゆーちゃんの舌……すごい……
 気持ちよすぎるぅ……ぅんんっ!」

@芳野
「もっとしてぇ……もっとしてほしいのぉ……あぁっ!
 ひゃんっ! ……くぅ……ぅんっ!
 ゆーちゃん……もっとお……っ!」

@
芳野があられもなく乱れて鳴き声を上げる。
そんな芳野を見せられて、俺の怒張は痛いほど膨れあがった。

@
膣の上の方にぷくりと膨れた豆粒があるのに気付く。
舌をそちらへと伸ばす。

@芳野
「きゃっ……あぁぁんっっ!!」

@
芳野が大きく身体を跳ねさせた。
腰を艶めかしく振り、愛液を撒き散らす。

@芳野
「ふぁああぁ……あぁ……ぁう……」

@
芳野が深く息を吐く。
どこを見ているのか分からない目をしていた。

@佑治
「芳野……イッたのか?」

@芳野
「え……イク……?
 分かんない……ちょっとの間、頭が真っ白になって……」

@
どうやら軽くイッたようだ。
それほどクリトリスの刺激は強いらしい。

@
もっと芳野を悦ばせたくて、俺は再び芳野の肉芯を舐めた。

@芳野
「きゃあんんっっ! そ、そこぉぉっっ!
 さ、さっきより……さっきより、もっとすごいぃぃっっ!!」

@芳野
「あっ! あぁあっ!! あんっ!
 くぅ……ぅん……んんっ、ぅうんっ!
 ふぁ……ああぁ……あぁっ! ゆーちゃん……私……」

@芳野
「ゆーちゃん……私……んんっ! ひゃんっ!
 すごい……頭の中……ああんっ! すごいこと、なってるぅ!!
 あぁ……も、もっとぉぉ……してぇぇっっ!!」

@
芳野がここまで快感に溺れるとは思っていなかった。
新しい芳野の姿をもっと見たい。
それ以上に、新しい快感をもっと知ってほしかった。

@芳野
「きぁぁっ!! ぅんっ! ふああぁあぁ……あんっ!
 んっんっん、っっ!! だめ……私、すごいの……
 ゆーちゃん……私、どうにか……なりそうっっ……!!」

@佑治
「もっと……もっと、快感に身を任せて……
 好きなだけ、気持ちよくなってくれ」

@芳野
「う、うん……今の私……っ! すごく、はしたない……
 ぁああんんっ!! くぅ……んっ! ふぅ……んんっ!
 でも、でも……ゆーちゃんなら……見られてもっっ!!」

@芳野
「見られても、いい……っっ!! あぁんっ!
 はしたない私……っ! 恥ずかしい、……ぅんっ! 私っ!!
 もっと……見て……見てぇぇっっ!!」

@佑治
「見てるぞ、芳野……
 今の芳野、すごい……エロい」

@芳野
「ぁぁあんんっ!! そうなん、だね……今の私……っんっ!!
 エロい……エロ、い……私、っ! もっと……もっとぉぉっ!!
 見てぇっ! エロい私……んくぅ……見て、ゆーちゃんっ!!」

@佑治
「ああ、見てる……はしたない、恥ずかしい……エロい芳野。
 芳野……こんなふうになるんだな……」

@
指をクリトリスの側まで持っていき、左右に広げる。
すると皮がめくれて薄ピンクの淫芯そのものが露わになった。

@
その先端をしゃぶり尽くす。
根元辺りを舌先でなぞっていく。


@芳野
「やっ! あぁぁあっっっ!!! さ、さっきより、もっと……
 もっとすごいぃぃっっ!! だ、だめぇ……わた、しぃぃ!!
 おかしく……おかしく……なっちゃうぅぅんんっっ!!!」

@芳野
「だ、だめぇぇ……こんなのぉぉぉっっ!!
 ひゃあ……あぁぁあっっ!! あんっ! ああぁんんっっ!!!
 くる……っっ!! なにか……すごいのぉぉっっ!!!」

@佑治
「そ、そのまま……イッくれ、芳野……
 イクところ……見たい……」

@芳野
「う、うん……っっ!! イク……イクね、ゆーちゃんっっ!!!
 イクとこぉぉ……お! 見てぇぇ……っっっ!!!」

@芳野
「すごいのぉぉぉ……あぁぁんっっ!!
 ゆーちゃん……ゆ――ちゃーんっ!! すごい……っっ!!
 わたし……きもち、よすぎてぇぇっっっ!!!」

@芳野
「ぁ、ああぁぁっっっ!!! ああっっ!!
 ぁぁあああああぁぁぁああぁ~~~~んんんんっっっ!!!!」

@
芳野が大きくのけ反り、激しく下半身をばたつかせる。

@芳野
「ぁああぁぁ…………あああぁぁぁあぁ……
 ふぁああぁ……あぁ…………」

@
少しずつ収まってきたようだ。
芳野は跳ねるのをやめて、ぐったりとベッドに寝転がった。

@芳野
「ふあぁ……はぁぁ……はぁ……あぁ……
 ゆ、ゆーちゃん……ゆーちゃん?」

@佑治
「ここにいるぞ。
 芳野、イッたな。すごかったぞ」

@芳野
「今のが……イクなんだね……ふわぁぁ……
 だ、だめ……身体に力……入んない……」

@佑治
「しばらく休むか?」

@芳野
「ううん……私だけ気持ちよくなるなんて……
 ちゃんと最後まで、しよ?」

@佑治
「分かった。じゃあ……挿れるけど。
 その前に……」

@芳野
「ん?
 どうしたの、ゆーちゃん」

@佑治
「女子の初めてって、すごく痛いらしいんだ。
 できるだけ、痛くないようにしたいけど……」

@
けど、俺も初めてなのだ。
うまくできる自信なんてどこにもなかった。

@芳野
「いいよ……痛くてもいい……
 ゆーちゃんと、ちゃんと愛し合いたいの……」

@芳野
「だから……
 ゆーちゃんのオチンチン、挿れて?」

@
そう言われてしまうともう我慢できない。
俺は自分の男根を芳野の割れ目に沿わせた。

//CG:正常位・挿入前
    (芳野が両手を佑治の背中に回している)
@
ゆっくりと腰を前後させて、一物に芳野の秘蜜を塗りたくる。

@芳野
「あぁ……んん……ゆーちゃん、それ……
 気持ち、いいかも……」

@佑治
「俺も気持ちいい……はぁ……
 じ、じゃあ……そろそろいくな?」

@芳野
「うん……あっ!
 オチンチンの先っぽ、当たってる……」

//CG:正常位・挿入し、痛そうな芳野

@
俺はできるだけ慎重に、芳野の膣の中に陰茎を挿し込んでいく。
逸る気持ちを抑えながら――

@芳野
「は、入ってくる……くぅぅ……んん……
 ゆーちゃんが、入ってくる……」

@佑治
「……痛いか、芳野?」

@芳野
「う、ううん?
 こじ開けられるみたいだけど……い、痛くは……」

@
芳野の中に入っていくと、不意に強い抵抗を感じた。
ここがきっと……

@佑治
「芳野……今から痛いと思うけど、我慢してくれよ?」

@芳野
「う、うん……分かったよ……」

@
芳野の視線からは俺に対する強い信頼を感じ取れる。
その信頼に応えたく、ゆっくりと男茎を挿し込む

@
何かが破れた感触があった

@芳野
「ぅあああっっっ!!!」

@
芳野の想像以上の叫び声に焦ってしまう。
思わず動きを止めた

@佑治
「だ、大丈夫か、芳野?」

@芳野
「う、うん……っ。
 へ……平気……んっ! 平気だから……っ!!」

@
とてもそうは思えなかった。
相変わらず俺を見つめながらも、その表情は切羽詰まっている

@
このまま進むべきか、強い迷いが生じた

@佑治
「い、いったん抜くな?」

@芳野
「なんで……?
 ま、まだ……全部入ってないみたいだよ?」

@佑治
「でも……芳野、痛そうだし……」

@芳野
「へ……平気……だよ。
 お願い……最後まで、挿れてっ!!」

@佑治
「わ、分かった……。
 できるだけ、力を抜いてくれ」

@芳野
「ち、力を……?
 うん……そうするね……んっっ!」

@
芳野の望みだから……。
そう自分に言い訳しながら、俺はさらに腰を押し込んだ

@
正直、きつく締め付ける芳野の中は、
堪らなく俺のものに快感を与えていた。

@芳野
「ぐ、ぐぅぅ……
 ね、ねぇ……ゆーちゃん……くぅぅ……
 ギュッてしたい……ギュッてさせて……っ!!」

@
芳野が俺の背中に両腕を回す。
そして強く抱き締めてきた。

@芳野
「ああ……いいっ!
 これなら……大丈夫……っ!」

@
あまりにも狭すぎる膣内を、ずぶずぶと男根がめり込んでいく。
ふいに亀頭の先端が何かを感じ取った。
行き止まりのようだ。

@佑治
「ぜ、全部……入ったぞ、芳野。
 奥まで入った……」

@芳野
「う、うん……奥にゆーちゃんを感じる、よ……
 ふぅ……くぅぅ……
 私達……つながった……ね……」

@佑治
「ああ……ひとつになれた……」

@芳野
「ふ、ふふ……うれしい……な……。
 ゆーちゃんと、セックス……できたん、だ……?」

@佑治
「いや……まだ、なんだけど……」

@
本当はここでやめた方がいいのかもしれない。
でも、俺は最後までしたかった。
芳野とのセックスを、やり遂げたい。

@芳野
「あ、そうだね……精子……まだ、子宮にもらってない……
 さっきの……白い汁、出してもらわないと、駄目だよね?」

@佑治
「そうなんだけど……
 けど、芳野……」

@芳野
「わ、私なら……んっ! 大丈夫、だから……
 ゆーちゃんの精子がほしい……子宮に、ちょうだい……?」

@
分かって言っているのだろうか?
芳野の言葉は、クラクラするくらい俺を昂ぶらせる。

@芳野
「ああぁぁんんんっっっ!!!」

@佑治
「ど、どうした芳野?」

@芳野
「ゆ、ゆーちゃんの……っ!
 急に、大きく……っ!
 私の中……んんっ! 広げて……っ!」

@佑治
「わ、悪い!」

@
とっさに俺は腰を引いた。
カリが肉襞をえぐっていくのを感じる

@芳野
「……っああぁあっっっ!!!
 ゆ、ゆーちゃんっっ!!」

@
芳野が俺の背中に回した腕の力を強めた。
背中に芳野の爪が食い込む

@芳野
「く、くうぅぅ……っ!!
 ふうぅ……んんっっ!」

@
入り口近くまで肉茎が戻る。
もう少しで全部抜けてしまうが……

@芳野
「だめ……っ!
 だめだよ、ゆーちゃんっっ!!
 最後までっ! 最後まで……して……っ!」

@佑治
「でも芳野……そんなに……」

@
芳野の爪を背中に感じる。
痛くはあるが、芳野の痛みはもっと強いはず

@
このまま最後までと芳野は言うが、本当に続けていいのだろうか?
俺はどうしていいのか分からなかった

@芳野
「ねぇ、お願い……お願いだから続けて……?
 ゆーちゃんの精子……ほしいのっ! 精子……ちょうだい!」

@佑治
「わ、分かった……ゆっくりやるからな……
 我慢できなかったら、言ってくれよ?」

@芳野
「大丈夫……平気だよ?
 私、全然……平気だからっ!」

@
下手にまごつくと芳野の痛みは長引くだけ。
俺はもう一度芳野の中に入っていった。

@
きつすぎる芳野の膣内が、
強い刺激となって俺の脳内をしびれさせる。

@芳野
「くぅぅ……んんんっ!!
 ぅううっっ! はぁ……はあっ!
 いいよ……その、調子だよ、ゆーちゃんっ!」

@芳野
「……ゆーちゃんの顔、さっきみたいになってる……っ。
 もしかして……んんっ! 気持ち、いいの……?」

@佑治
「わ、悪い……
 でも……芳野の中……狭くて……柔らかくて……っ」

@芳野
「うん……うんっ!
 いいんだよ、ゆーちゃん……
 私の中で……んんっ! きもち、よくなって……ぇえっ!」

@佑治
「悪い……本当に悪い……
 俺だけ、気持ちよく……なって……っ!」

@芳野
「いいから……いいから……っ!
 ゆーちゃんが、気持ちよくなってくれたら……ああぁっっ!!
 私、うれしい……よ?」

@芳野
「だ、だから……っ!
 動いて……もっと……んっ! きもち……よくっ! なって……
 お願いだから……気持ちよくっっ!!」

@佑治
「分かった……ああっ……
 いい……気持ち……いいぞっ! 芳野の中……っ!」

@
俺がそう言うと、芳野の肉襞がうねって俺の男根を刺激した。
芳野を気遣いたいが、抗いがたい快感に流されてしまいそうだ

@
なんとかゆっくりと……芳野の中を往復していく……

@芳野
「ふぅぅ……んんっ!
 ゆーちゃんのオチンチン……私の中で、動いてる……っっ!!」

@芳野
「ああ……ゆーちゃんと、ひとつになってる……
 私達、セックスしてる……っ! 愛し、合ってる……んんっ!」

@佑治
「ああ……ああ、芳野……愛してるぞ……
 芳野のこと、愛してるからな……っ!!」

@芳野
「私も……っ!! 愛して、るから……ねっ!
 だ、だから……ああっ!! もっと……っ!!
 もっと、愛して……えぇえっ!!」

@佑治
「ああ……ああ、分かった……
 悪いけど……もうちょっと、芳野のこと……っ!
 感じさせて……くれっ!」

@芳野
「うん……うんっっ!!
 好きなだけっ! 感じてぇ……っ!
 私のこと……感じて、ほしいのぉぉ……っっ!!」

@
芳野は相変わらず俺を強く抱き締めていた。
背中に立てた爪の力が、波のように強くなったり弱くなったりする

@
早く芳野を解放したい……
できれば芳野にも気持ちよくなってほしいが、
それは難しいように思えた

@芳野
「んん……っ! くぅぅ……ぅんっ! はぁ……はぁ……はあっ!
 あぅう……んっ! ゆーちゃん……ゆーちゃん……」

@佑治
「芳野の中……すごくいいぞ……俺、気持ちよすぎて……
 どうにかなりそうだ……」

@芳野
「よかった……よかったよ……ぅくぅ……ん
 私、初めてだし……ちゃんと、できてないって思うけど……
 んっ! ふぅ……ちょっとでも、気持ち……いいなら……」

@佑治
「いいぞ……芳野はちゃんとできてる……
 すごく、気持ちよく……してくれてる……」

@芳野
「ホント? んんっ! なら……だったら……あっ!
 いいん、だけど……っっ! ふぁ……ああ……」

@芳野
「ああ……んんっ! 私、大丈夫……痛いの、慣れてきたし……
 もっと……好きに、んっ! ……動いて?
 好きなだけ……気持ちよく……ぅうんっ! なって……」

@
芳野はあくまで俺を気遣ってくれる。
慣れたというが、本当とは思えない。
だけど、俺はもっと芳野を貪りたかった。

@佑治
「俺は、気持ち……いいからな……
 芳野の中……最高に、気持ちいい……」

@芳野
「うん……うんっ! くぅ……ふぁ……
 ホントに、もっと動いて……いいからねっ!
 私、痛いだけじゃ……ないからっ!」

@芳野
「へん、……なの……っ、あぁっ!
 痛いだけじゃ……なくなって、きてぇ……っ!」

@佑治
「無理することないって、芳野。
 もうすぐ終わるし、それまで……」

@芳野
「え……? もう、終わっちゃうの? あぁんっ!
 でも、私……ちょっとずつ……んっ!
 へんに……なってきてる……のに……」

@佑治
「へん?
 どういうことだ?」

@芳野
「わ、わかんない……ぅんっ!
 でも……ゆーちゃんのオチンチン……あっ!」

@芳野
「くぅ……ぅんっ! ふぁ……あんっ!
 あぁ……や、やっぱり……へんにっ! あぁあっ!
 なって……なってきてる……」

@佑治
「気持ちよく……なってきてるのか?」

@芳野
「どうだろ……?
 ゆーちゃんのオチンチンが……一番……ああんっ!
 一番……奥に……んっ……ひゃあんっ! ま、またっ!」

@芳野
「奥に、当たったら……ずんって……そしたら……きゃあっ!
 ふぁ……へんに……へんに、なるの……あんっ!
 きもち……いいの、かなぁ、あぁあっ!」

@佑治
「ここか、芳野?」

@
俺は一番奥まで剛直を挿し込むと、
短いストロークで何度もそこをノックした

@芳野
「ひゃぁっ! あっ! あぁんっ! そ、そこっ!
 そこ……いいっ! きゃっ……ぁあっ……ああん!
 やっぱり……気持ち、よくなってるぅぅっ!!」

@佑治
「よし、分かった……ここだな」

@芳野
「そ、そうっ! そこ……そこだよぉっ!!
 あぁん……あっ、あぁあ……ぅんっ!
 もっと……もっと突いてぇ……えぇ!」

@
芳野が感じてくれている。
そのことは俺を大いに喜ばせた。
もっともっと、感じてほしい……

@芳野
「あ、ああ……あぁんっ! くぅ……ぅん、うんっ!
 きゃあ……ああ……いい……気持ちいいよぉ……っ!
 ゆーちゃんのオチンチン……きもち、いいよおっ!」

@佑治
「ああ……もっと……もっと感じてくれ、芳野……」

@芳野
「うん……うん、気持ち……よくなる……んっ!
 感じる? そう……感じるっ!!
 あぁあん……っ! ひゃあ、あぁあ……あんっ!」

@芳野
「あ……でも……でも、ダメだよ……ああんっ!
 ダメ……ダメぇぇ……っっ!!」

@佑治
「何がダメなんだ、芳野?」

@
俺は芳野が感じる場所を何度も突きながら聞いた。
イキそうになった時に言う、ダメなんだろうか?

@芳野
「だって……だ、……ってえっ!! きゃあぁんっ!!
 わ、私だけ……気持ち、よく……あぁ……ああっ!」

@芳野
「ダメだよぉ……そんなのっ! あぁんっ!
 私、だけ……気持ちよく……んっ! んんっっ!!
 ダメ、そんなのぉおっっ!!」

@佑治
「大丈夫……大丈夫だって、芳野」

@芳野
「で、でもぉ……ぉ、ああんっ!
 私……すごく、気持ちよくて……私だけ、なんて……っっ!」

@佑治
「俺も気持ちいいから……
 芳野の中……うねって……まとわりついて……
 今も……ずっと……くっ! 気持ち、いい……」

@芳野
「ホントに……? あっ! くぅぅ……ゆーちゃんも、
 気持ち、いいの? あぁあっ! あんっ!
 私、だけじゃ……なく……?」

@佑治
「さっきから……言ってるだろ?
 ぅう……芳野の中、すごい……気持ち、いい……っ!」

@芳野
「よかった……よかった、よぉ……んんっ!
 私も……ゆーちゃんも……あうぅ……うっ!
 ふたりとも……気持ち、いいんだぁ……?」

@佑治
「そう、だ……俺、イきそうなくらい……くっ!
 きも、ち……いいっ!」

@芳野
「わた……わたしも……っ! また、また……イク……んっ!
 イきそうっっ!! だよぉおっっ……っ!」

@芳野
「ねぇ……お願い、ゆーちゃん……ああんっ!
 イッて……あっ! イかせて……っ! お願いっ!!」

@
芳野が身体を起こし、今まで以上に密着してきた。
汗にまみれた芳野の身体を全身で感じ取る。

@佑治
「分かった……ふたりで……ふたりで……っ!
 イこう」

@芳野
「うん……うん……わたし、ゆーちゃんに……んっ!
 イかせてほしい……っ!
 ゆーちゃんのオチンチンで……イかせてっっ!!」

@芳野
「あっああっ、あんっ! わ、わたし……イきそうっっ!!
 ゆーちゃん……ゆーちゃんは……? ああ……
 わたし、きもちよく……できてるっっ!?」

@佑治
「いいぞ……芳野、すごく……気持ちいい……
 もうすぐ……出そうだ……っ!」

@芳野
「うん……ちょうだい……ちょう、だい……っ!!
 ゆーちゃんの、せーし……あんんっ!
 わたしの……しきゅーにっ!! ちょう……だいっっ!!」

@芳野
「ほしいのぉぉ……っっ! 
 さっきのしろいの……いい、におい……するのっっ!!
 わたし、ほしい……っっ!!!」

@芳野
「ああぁっ!! またっ!! また、さっきのぉおっっ!!!
 あぁあん!! あん、ああ、あぁあんっっ!!!
 あたま……あたま……へんに……なりそうっっっ!!」

@佑治
「俺も……俺も、もう……イクっ!」

@芳野
「あぁ……あんっ! あっあっああっあぁんっ! ぅんんっっ!!
 ああ……すごい……すごいぃぃぃっっっ!!!」

@芳野
「ゆーちゃん……ゆーちゃんっっっ!!!」

@芳野
「あぁああああぁぁああぁぁぁ~~~~~~っっっっ!!!!!」

@
芳野がきつくきつく俺にしがみつく。
同時に肉壺が今までにないくらい、激しくうねった。

@
最後に最奥部まで陰茎をねじ込んだ俺は、
ありったけの精を芳野の子宮に注ぎ込んだ。

@芳野
「はぁああああぁっっっっ!!!
 ゆ、ゆうちゃんのがぁぁぁっっっ!!!!」

@
芳野がまた震える。
俺の先端からは、何度も精液が吐き出された。

@
それが収まるまで、芳野の身体の強ばりは解けない。
俺も芳野の背中に両腕を回し、愛する女をぎゅっと抱きしめた。

@芳野
「ふあぁぁあ…………あぁああ……ああ……
 ゆ、ゆーちゃん……ゆーちゃん……」

@芳野
「すごいの……お腹の中……ゆーちゃんの精液で、いっぱい……
 精子……子宮に届いたよ……」

//暗転
//CG:ベッドで見つめ合うふたり

@芳野
「ふぅぅ……」

@
目を閉じた芳野が深いため息をつく

@佑治
「大丈夫か、芳野?」

@芳野
「あんまり大丈夫じゃないかも……」

@佑治
「やっぱり……痛かったんだな?
 ごめんな、うまくできなくて」

@芳野
「え? なんでそうなるの?
 痛かったのは仕方ないって思ってるんだけど。
 初めては痛いって、ゆーちゃん言ってたじゃない」

@佑治
「でも、大丈夫じゃないんだろ?」

@芳野
「うん。
 頭の中真っ白になって、ふわふわになって、
 こんなの初めて……」

@佑治
「そういうことか。
 よかった……」

@芳野
「これがセックスなんだね……。
 私、ゆーちゃんと愛し合ったんだ?」

@佑治
「うん……愛し合った。
 こうなれて、本当によかったよ」

@芳野
「私もよかったって思ってる。
 初めてだったけど、
 ゆーちゃんだから不安なんてどこにもなかったよ」

@佑治
「俺は……結構テンパってたけどな。
 うまくできたか、まだ自信がない」

@芳野
「ううん。
 ゆーちゃんは最初から最後まで、ちゃんとしてくれたよ。
 私を何回もイカせてくれたじゃない」

@佑治
「ま、まぁ……
 イカせるのとうまく行くのとはまた違う気もするけど……」

@芳野
「イクってすごいんだね……。
 この感動を、みんなに伝えたいよ」

@佑治
「……念のために言っておくけどな?
 セックスしてイッたとか、他の人間には言うなよ?」

@芳野
「え、なんで?
 イクって悪いことなの?
 あんなに気持ちいいのに……」

@佑治
「悪いことじゃないけど、
 大っぴらに言うことでもないんだ」

@芳野
「そうなんだ……
 はるっちに報告しようって思ってたんだけどなぁ」

@佑治
「ちょっと待て。
 なんで晴に言う必要があるんだ?」

@芳野
「だって、全部最後まで報告しろって言われてるもの。
 いろいろ助言してもらったんだし、報告は必要でしょ?」

@佑治
「セックスしたってことも、イッたってことも、
 言わなくていいから。
 言ったら駄目だ」

@芳野
「……分かったよ。
 はるっちには黙っとく」

@佑治
「そうしてくれ」

@芳野
「じゃあ、今日できた子供には言っていい?」

@佑治
「子供……できたのか?」

@芳野
「だって、セックスしたら子供できるでしょ?
 あんなに精子もらったんだし、子供はできて当然だよ」

@佑治
「そうか……まぁ、その可能性はあるんだな……」

@芳野
「あれ?
 ゆーちゃん、なんか嫌そう?」

@佑治
「そ、そんなことないぞ?
 ちゃんと責任は取るから」

@芳野
「責任って?」

@佑治
「結婚するってこと。
 子供ができたなら、すぐに結婚する」

@芳野
「ホント!
 やったぁ!」

@佑治
「本当は……もっとゆっくり関係を築きたいんだけどな」

@芳野
「関係を築くって……おかしくないかな?
 今までずっと一緒だったのに」

@佑治
「でも今までは、許嫁としての関係だろ?
 これから本当の関係を築きたいんだよ、俺は」

@芳野
「ゆーちゃん、おかしなこと言ってるなぁ」

@佑治
「そ、そうか?」

@芳野
「生まれた時から今までずっと、
 私とゆーちゃんは一緒に過ごしてきたよね?」

@芳野
「その時間は、全部本物だから」

@芳野
「許嫁なんて関係ないよ。
 ふたりが結婚するのは、最初から決まってる。
 私はそう、思ってるよ?」

@佑治
「運命……みたいな?」

@芳野
「運命か……なんか、ピンと来ないなぁ。
 なんなのか、よく分かんないけど……とにかく決まってるの」

@佑治
「うん……芳野が言うならそうなんだろうな」

@芳野
「今日できた子供には、ちゃんと教えてあげたいなぁ。
 あなたはね、生まれるべくして生まれたんだよって」

@佑治
「そうだな」

@芳野
「お父さんとお母さんは、深く愛し合ったの。
 だからあなたがいるんだよって」

@佑治
「うん」

@芳野
「すっごく気持ちいいセックスだったんだ。
 お父さんは何回もイカせてくれたんだよって、
 教えてあげなくっちゃ」

@佑治
「いや、それはおかしい。
 自分の子供に何回もイッたとか言わなくていいから」

@芳野
「……そうなんだ。
 じゃあ、誰になら言っていいの?」

@佑治
「誰にも言っちゃ駄目だって。
 本当、頼むぞ?」

@芳野
「……うん、分かったよ」

@芳野
「じゃあ、今日のことは……
 ふたりだけの大切な思い出にするね」

//暗転